支離滅裂

ラグビーW杯が始まる2日前、すなわち大学生活最後の夏休みが終わる2日前、長引きすぎた就職活動がようやく終わった。

そして僕は西日本では桜が咲く頃に東京を離れ、地元福岡県の隣、佐賀県鳥栖市に拠点を移すことになった。

散々余裕ぶっこいておいてこのザマである。

まあ人生の本番はここからだし、働いてみないと分からない事がたくさんあるので、今はひとまず就職先が見つかって良かったと言い聞かせ安心している。

最終面接で内定を言い渡され、そのまま社員との飲み会に呼ばれ、断れるはずもなく居酒屋で愛想笑いを浮かべ続けた。

いかにも田舎の会社って感じだな〜、九州のおっさんって感じだな〜などと心の中の自分と対話しながらマズイ酒を体に流し込んだ。

睡眠不足だったのと久々の飲酒だったのとで随分と酔っ払ってしまったので、最寄り駅の2つ手前の駅で降りて酔い覚ましがてらに歩いて帰った。

道中、「この街ともあと半年でオサラバか〜」などとクサイことを考えていた。

イヤホンからMOROHAの曲が流れて来た。

「人生は旅だ。そんなのはウソだ。俺はどこにも行けないじゃないか。」

「誰かを見下したくてしょうがない。心の中にある寂しさ。他人の弱さ言い当てたことを強さと勘違い俺はバカだ。」

人目もはばからず嗚咽を漏らして号泣していた。

何を持って涙が流れたのか今の自分には分からない。

安堵感、疲労感、虚無感、劣等感。そこに肝臓が処理しきれない量のアルコール。

臨死体験だった。

次の日から僕は吉良吉影のような男になった。(吉良吉影が分からない人はジョジョ読んでね)

朝7時に起床。

朝食にホットサンドとアイスコーヒー。

学校、アルバイトを経て夕食は焼うどん。

洗濯物がたまっていれば起床時間に洗濯が終わるようにセットし、プロ野球ラグビーW杯の結果をチェックするついでに息子をシゴいてラジオでも流しながら就寝。

 

「心の中にある寂しさ」

結局「普通」というやつを本能的に行っている。

やっぱり僕は凡人だ。

 

就職活動では自己分析とやらが求められる。

賢者タイムに行っている人生反省会がそれであるならばそんな物必要ないと思い、特に重要視しなかった。

クサイことを言おう。

自己分析(笑)で分かったことは、自分にとって友人の存在が一番大切だと言うことだ。

東京、大学で味わった人間関係の希薄さが僕をそのような気持ちにさせたのかもしれない。

僕は都会の生活に向いていない。

休日はオシャレをして表参道なんかに行くより、スウェットのまま大通り沿いの駐車場がやけにデカいびっくりドンキーにでも行く方が身の丈に合っている。

東京及びその近郊で働きながら暮らすというのは僕にとって不可能だ。

だから田舎での就職は正解だったかもしれない。

向こうには高校までの友人がたくさんいる。

だがそれは東京で出来た友人との別れを意味する。

出張で東京には頻繁に行けるとは言え、物理的に離れてしまうとやはり寂しいし会う機会も少ないだろう。

何が言いたいかというと就職というシステムのせいで多かれ少なかれ友人を失ってしまうかもしれないというのがとてもやるせない。

自分で選んだ道だろうが何だろうが、嫌なものは嫌だし、この先100%満足の行く選択など出来ないと考えると気が沈む。

内定を貰った日の帰り道、全く話の合わなかったおじさん達を思い返しながらそんなことを強く思った。

ろくなもんじゃねぇ

ろくなもんじゃねぇ

  • 長渕 剛
  • J-Pop
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気持ち悪い内容でごめんなさい。

 

次回、「マッチョウィンプスのセブンルール」

ぜってー見ないでくれよな!

 

さようなら